u393のサガン鳥栖な毎日

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サンフレッチェ広島戦 戦評

3月11日、ベストアメニティスタジアムでJ1第3節サガン鳥栖vsサンフレッチェ広島の試合が行われた。結果は前半の原川のゴールを守り切り1-0でサガン鳥栖が勝利し、今シーズンの初勝利を挙げた。一方、サンフレッチェ広島はチャンスを作りながら中々ゴールが生まれず今シーズンは未だに未勝利。得点も開幕戦での1ゴールのみと得点力不足が深刻な状況だ。未勝利同士の戦いは明暗が分かれる形となった。

試合を振り返る。まずは両チームのメンバー。サガン鳥栖ゴールキーパーに権田、最終ラインは右から藤田、ミンヒョク、谷口、吉田、中盤はアンカーにヨシキ、右に福田、左に原川、トップ下に鎌田、前線は豊田と富山。前節の川崎戦で負傷した小野のポジションには福田がスライドし、左に原川が入った。また前節、途中出場でJデビューを果たし大きなインパクトを与えた田川は今節もベンチ入り。サンフレッチェ広島ゴールキーパーに林、最終ラインは右から塩谷、千葉、水本の3バック、中盤は青山と丸谷のボランチ、右にミキッチ、左に清水、2シャドーはフェリペ・シウバと柴崎、最前線は工藤となった。青山は体調不良より復帰となったが、茶島が体調不良で離脱し、そのポジションには柴崎が入った。

ゴールシーンを振り返る。前半、広島ゴールから25mほど離れた左寄りの位置でフリーキックを獲得。キッカーは原川。右足から放たれたボールはゴール右上へ、林も反応するが届かず、そのままゴールネットに突き刺さった。開幕戦に続き、フリーキックでのゴール。前半は風上という影響もあったが、コース、スピードは完璧。これだけ質の高いボールを安定して蹴れる能力は最近の鳥栖を見てもナンバーワンだろう。ゴールシーン以外を見ても、サガン鳥栖の重要なピースとなっている。フィッカデンティのサッカーはレンタル元の川崎とは両極端と言え、オフェンシブな部分に良さを持つ選手は守備での決まり事に縛られすぎて良さを出せないことも多いが、開幕から3試合を見て加入から短期間でここまで攻守両面に持ち味を出せていることは良い意味で驚いている。今後のサガン鳥栖の躍進にも絶対に必要な選手であり、原川自身の飛躍のシーズンにもなってほしい。

今節は相性の悪い広島に対して良さを出させない守備ができていた。柏戦、川崎戦と自分達のミスからの失点があったが守備の集中力は過去2戦の反省をしっかりと生かせていた。鳥栖のシステム4-3-1-2と広島のシステム3-6-1は対峙した際にギャップが生まれ、中盤で鳥栖は数的不利になるが、前線の3人が前からチェイシングを続けゴールキーパーからのリスタートもさせないように徹底し、パスの出し所をある程度絞らせた。鳥栖の中盤はそのおかげでバランスを保った状態で左右のスライドを繰り返すことができた。3バックからの縦への楔に対しては、楔が入った後の2人目、3人目にしっかりと鳥栖の3ボランチがついていけていたことで大きなピンチはあまりなかった。鳥栖は中を締め、サイドは多少持たれても仕方がないという意識のように感じたが、サイドでも藤田、吉田が1対1で粘り強い対応、攻撃にも前に出ていきチャンスを作った。このサイドの攻防で負けていたら違った結果になっていたかもしれない。スコアこそ1-0で終盤は攻め込まれる時間帯もあったが、チャンスのシーンは明らかに増えてきており、後は前線の2人がしっかり決めてくれることを期待したい。ただ、シーズンも始まったばかりで、どのような形でも勝利が欲しかった鳥栖にとっては、ここから勢いに乗っていきたい。