u393のサガン鳥栖な毎日

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日本vsイラク 戦評

本日、W杯アジア最終予選の第3戦、イラクとの試合が行われた。結果は2-1で勝利。絶対に勝ちが必要だったことを考えると最低限の結果は手にすることができたが、試合内容は改善点が多く、勝利したのに次戦に不安を残すものとなった。日本のメンバーはゴールキーパーに西川、最終ラインは右から酒井宏、吉田、森重、酒井高、中盤は長谷部と柏木のダブルボランチ、右に本田、左に原口、トップ下に清武、ワントップは岡崎という布陣。いつもと違う点はまずトップ下に香川ではなく清武が起用されたこと。両者、チームで出場機会に恵まれておらずコンディション的にはあまり変わらないと思われるが、香川は代表でここ数試合出来が非常に悪くベンチスタートとなった。また、長谷部の相棒は柏木が出場機会を得た。アバウトに考えると守りの長谷部、攻撃の柏木と考えられるが、柏木が今の日本代表の中でどこまで浦和で発揮している役割をこなせるかは疑問。柏木はスペースを自ら使う、スペースを活かすことに長けているが日本はスペースを広く使う展開より同サイドで細かく繋ぐことが多い。あえて、柏木を入れることでピッチを広く使うねらいがあったのかもしれない。得点・失点シーンを振り返ると1点目は前半に右サイドから清武がグラウンダーのクロスを入れ、走り込んだ原口が上手く流し込んだ。左サイドの原口がペナルティエリアの中にちゃんと走り込みポジションを取っていたことは評価できる。ここ最近、原口はチームでも欠かせない存在となり、代表でも地位を築きつつある。プレーもさることながら、気持ちが見える選手であることも厳しい最終予選で起用されている要因かもしれない。失点シーンはセットプレーから相手に頭で合わせられた。セットプレーは警戒すべきと誰もが分かっていることで、それなのに前半開始直後にもあわや失点というシーンを作られた。結果的ではあるが、そのシーンも失点シーンも相手のマークについていたのは酒井高。身長は高くなく、相手と10cmほどの差が付くことも考えられるが、サイズで勝る相手にマークをついていたこと、連続して相手に自由にヘディングをさせてしまったことを考えると酒井高自身の問題もゼロではないがチームのスカウティング不足なのではないか、とも感じ取れた。2点目は後半アディショナルタイムコーナーキックで浮き玉がペナルティアーク付近にこぼれ、途中出場の山口がボレーで合わせた。途中出場で大きな仕事をした山口ではあるが、得点シーン以外はあまり効果的な仕事はできていなかった。また試合終盤は吉田を前線に上げてパワープレー。結果的にそれで勝ち越しに繋がったかもしれないが、どれだけ戦術面を考えても終盤の15分はその戦術通りにはいかないことが多く、どの試合でも最終的にパワープレーに走っている。つまり、試合を決めきれなかった結果、戦術とは異なるパワープレーで試合を決めに行っているということだ。それであれば、その終盤の時間帯だけというポイント使いでもいいから、長身でアバウトなボールも競ることができる選手を招集しておくべきではないだろうか。途中出場の選手が得点を決め、采配が当たったかのような雰囲気があるが、実際には得点を取りに行くために投入した前線の小林はほぼ何もすることはなかった。それなのにパワープレーをしていることは選手起用と戦術が矛盾しているように思える。次戦はアウェイで難敵のオーストラリア戦。イラクほど簡単にボールを失うことはないし、フィジカルにも優れ万が一の時のパワープレーもあまり効果的ではない。しっかりと90分間の中でプランを立てて何を行うのかハッキリする必要があると同時にアウェイということを考えると、シンプルにプレーしていくことも大切。難しい相手ではあるが、勝てない相手ではない。今日の反省を改善し、闘ってくれることに期待してする。