u393のサガン鳥栖な毎日

サガン鳥栖サポーター。サガン鳥栖、Jリーグ、サッカー。色んなことぼちぼちと綴ります。

湘南戦 戦評

本日の湘南ベルマーレとの試合、2-0でサガン鳥栖が勝利した。

残留争いのライバルにアウェイでしっかりと勝ち切れたことは大きい。年間順位も12位まで浮上し、降格圏16位の名古屋グランパスとの勝ち点差は7まで広がった。

試合を振り返るとスコアこそ2-0ではあるが、今シーズンの試合の中で一番良い試合だと感じた。得点シーンは2点ともエース豊田。1点目は左サイドでボールを受けたヨシキがそのままドリブルで持ち込み、グラウンダーのクロス、それをニアに走りこんだ豊田がきっちりとゴールへ蹴り込んだ。2点目も左サイドから吉田が右足でクロス、ディフェンスに弾き返されるが、クリアされたボールに福田が反応しシュート、そのシュートを豊田が胸トラップから反転してゴールに突き刺した。これで豊田は今シーズン8点目。また、このシーン以外にも鎌田に複数回一対一のチャンスがあったが決めきれず...鎌田には次節ゴールを期待したい。

試合全体を見れば、プレビューでも書いたように湘南の前線からのプレスがハマれば苦しい展開になっていたと思う。しかし、3-6-1の湘南に対し、鳥栖は慌てることなくボールを支配しセカンドボールも多く鳥栖のほうに渡った。その要因は鳥栖の中盤4人+2トップの一角、早坂の働きぶりによるものだろう。マイボールの場面では相手の3バックのサイドのスペースを有効に使い、尚且つ、鎌田、ヨシキが中でもボールを保持できたことで相手に的を絞らせない攻撃ができた。相手ボールの場面では早坂が相手のボランチの位置まで一列下がって守備をすることで鎌田とともに湘南の両ボランチにに仕事をさせなかった。また、連戦の中、両サイドのミヌと福田も運動量豊富に走り続け攻守両面で相手にサイドでの主導権を渡すことがなかった。ヨシキと鎌田でパスコースを限定し中へのパスを通させず、サイドでは集中してスライドを繰り返し数的優位を作らせる場面はほぼなかった。奪ってからはミヌ、福田に加え藤田、吉田の出足が早く攻撃のリズムも良かった。湘南の良さを消し、鳥栖のサイド攻撃を十分に発揮できたことが勝因といえる。鳥栖の中盤は4枚で3ボランチというJリーグでは珍しいシステムを採用している為、中盤で数的優位を作られると厳しい展開になる。だが、今回のように中盤以外の選手も辛抱強くサイドのスライドの部分であったり、マークの受け渡し、チェイシングなど、集中力を切らさずにプレーできれば相手に守備を崩されることは少ないだろう。フィッカデンティが監督になり、緻密な戦術は浸透するまで時間を要すると不安を持って開幕した2016シーズンだったが、1stステージ当初に比べると明らかにチームの熟成度は高まり、これからのリーグ戦が非常に楽しみになってきた。あくまで目標は残留だが、今日のような試合がコンスタントにできるようになると相当良いチームになると感じた。ちなみに湘南ホームでの勝利は10年ぶりだそうです...

次の試合は中3日で名古屋グランパス戦。名古屋も下位に低迷しているチームだけに勝利することで残留争いでは大きくリードできる。連戦での疲労感はあるが今日のような試合を期待する。