u393のサガン鳥栖な毎日

サガン鳥栖サポーター。サガン鳥栖、Jリーグ、サッカー。色んなことぼちぼちと綴ります。

金民友

10月24日、鳥栖サポーターにとって迎えたくない日が訪れた。サガン鳥栖金民友の今シーズン限りでの退団を発表した。母国、韓国の徴兵制度に備え、Kリーグのチームに移籍するための退団となる。韓国では徴兵制度が設けられており、男性は30歳までに約2年間の兵役の義務がある。プロサッカー選手は軍などのチームに所属し義務を果たす事ができるが、27歳までの入隊及び前年のKリーグでのプレーも必要となり、26歳のミヌは今シーズンまでのプレーが限界だった。プロサッカー選手はオリンピックなど代表選手としての結果次第では兵役が免除される。実際にサガン鳥栖に所属しているもう一人の韓国籍選手、キム・ミンヒョクアジア大会を優勝したことで兵役が免除されている。ミヌにも同じようなチャンスはあった。2012年のロンドン五輪だ。日本がベスト4まで進み、その快進撃は記憶に残っている人も多いだろう。韓国はその日本と3位決定戦で対戦した。そこで韓国は日本に勝利し、銅メダルを獲得し、その功績を認められロンドン五輪のメンバーは兵役が免除された。ミヌは本大会までの予選を主力として長い期間プレーしていたが、本大会を前にオーバーエイジ枠に弾き出される形でメンバーから外れた。鳥栖サポーターとしてメンバー落選は心から悔しかったが、その悔しさは韓国銅メダルという結果によって更に大きいものとなった。ただ、ミヌは下を向かず、サガン鳥栖の為に全力を尽くし、その結果、2012年サガン鳥栖昇格元年はJ1で5位という輝かしい成績を残すことができた。ミヌは2010年にサガン鳥栖に加入し、今シーズン2016年まで背番号10を背負い7年在籍。加入初年度からチームに欠かせない選手となり、翌年サガン鳥栖初の昇格に貢献、今シーズンは苦しいチーム状況をキャプテンという立場で鼓舞し続けた。サガン鳥栖はミヌと共に成長しJ1という舞台で闘えるようになったといっても過言ではない。ミヌが入団する前、まだ加入が噂段階だった時にyoutubeで「kim min woo」というワードを検索して、こんなに凄い選手が鳥栖に来るのかと胸を踊らせていた事がつい最近の事のように思えるが、入団当初は日本語も話せずにチームみんなにマスコットのように可愛がられていた19歳がいつの間にかサガン鳥栖のキャプテンとしてチームを背負い、日本語で堂々と会見ができるようになったことは凄く感慨深く、鳥栖サポーターとしてはとても良い7年間を共にできたことに感謝しかない。ミヌも今回の会見で語ったように、思い出に残っている事は事実上の昇格を決めたアウェイ徳島戦のミヌの先制ゴール。色んなプレッシャーがある中、あの時冷静に叩き込んだゴールがなければ今のサガン鳥栖はないかもしれない。今回の決断もこれまでの7年間も色んなことに悩み、決断してきたと思う。だから、これから先もミヌは様々な事を自分の力に変えて成長してくれると思う。約2年間の兵役が終わった後、30歳になったミヌがどのようなキャリアを描き進んでいくか、まだ分からないけど、サガン鳥栖サポーターは金民友という素晴らしい選手を決して忘れる事はないし、いつまでもスタジアムで待ってる。残り、リーグ戦2試合、天皇杯が残っている。良い結果でミヌを笑顔で送り出そう。